ヘット・パロール紙が伝えた新たな研究により、カール・ゴットリープ・ペシェルの1831年作『兄弟に売られるヨセフ』がアムステルダムのナイケルク家と結びつけられた。子孫は返還請求をしていない。
オランダ紙ヘット・パロールの報道としてARTnewsが伝えたところでは、新たな研究により、ナチス時代の絵画がオランダのユダヤ人一家に遡ることが突き止められた。作品はカール・ゴットリープ・ペシェルの『兄弟に売られるヨセフ』(1831年)で、ヨセフがエジプトで奴隷として売られる聖書の場面を描いている。研究によれば、この絵はアドルフ・ヒトラーのベルリンの邸宅にしばらく掛けられ、その後、計画されていた総統美術館のために貴重な作品を保管していたミュンヘンの倉庫に移された。現在はドイツ・ヴュルツブルクのマルティン・フォン・ヴァグナー美術館にある。
この絵はボブ・ナイケルクの所有だった。彼は1987年に亡くなり、家族は鉄とスクラップ金属の事業で財を成していた。ペシェルは1941年に義兄から贈られたもので、同年はナチスがアムステルダム占領後に一家の会社を接収した年である。ステデリック美術館の学芸員ウィレム・サンドベルフが働きかけ、約700人のユダヤ人を載せた例外リストに加えられたため、ナイケルク夫妻と3人の子どもは当初、移送を免れた。その後ヴェステルボルク、さらにテレージエンシュタットへ移送されたが、1945年に列車でスイスへ運ばれ、5人全員が生き延びた。ナイケルクが1941年末か1942年初めに絵を売ったのか、後に没収されたのかは、なお不明である。
調査を行ったのはアムステルダム自由大学のディーデリク・オーストダイク教授で、家族の物語を新著『Overlevingskunst』(生き延びる術)で語っている。ナイケルクの子孫7人は、ペシェルについても、オーストダイクがコレクションに結びつける他の3点、すなわちカスパル・ネッチャーの1633年の肖像画2点とヘルブラント・ファン・デン・エークハウトの1673年の絵画(いずれもアムステルダム国立美術館所蔵)についても、正式な返還請求をしていない。孫のウィレムはヘット・パロール紙に、もし返還されることがあれば家族はおそらく売却するだろうと語った。



